子どもの読解力向上のためにすべきこと
筆者は小さい頃「国語」が苦手であった。漢字などは比較的書ける方であったが読解力が壊滅的であった。小学6年生の終わりに、友人に誘われて塾に通うことになったけれど、その入塾テストの国語で悲惨な成績を残した。文章の内容は確か「うどんのおいしい作り方」で、たいして難しい文章ではないはずなのだが、全く読めなかったことを鮮明に記憶している。
結局読解力とは平面にかかれた文字から立体的なイメージを持てるかどうかにかかっているのだ。だから「ある日、おじいさんが山に芝刈りに行き、おばあさんが川に洗濯に行った」はすんなり読めるけれど「カントの素晴らしさは、真善美の問題を原理から考え直し、カントなりの解答を導き出したところである」のような文章はすんなり読めないのだ。
つまり、読解力の差はこの平坦な文字を立体で頭に描ける領域の差と置き換えることができる。そして、最近はこの領域の狭い子供が非常に多いように思えるのだ。
本日は、子供の読解力をあげるために実践して欲しいことを国語が苦手だった筆者の反省も踏まえて紹介したいと思う。
[テレビばかりを見ている子の読解力は低い]
テレビを見ることで語彙力が増えることは間違いがない。もちろん、どういう種類の番組を見るかで当然語彙の種類は変わってくるけれど、言葉をたくさん知っているということは文章を読む上でとても大切なことだ。
しかし、テレビは言葉と一緒に映像がついている。映像がついているから語彙力が増えるという側面は確かにあるのだけれど、この映像のついていることがイメージ力の成長を妨げているのだ。
またテレビは集中して話を追って行かなくても、映像がついているからなんとなく話の帳尻が合ってしまう。ところが小説ならばこうはいかない。違うことを考えながらぼんやり読み進めてしまったら、数ページ進んだところで「あれ?どうしてこうなったんだっけ?」などと混乱してしまうことだろう。だからテレビばかりを見ている子の集中力は散漫であるようにも思える。(自分の子供時代のことを含めて書いている。筆者も子供の頃はテレビばかり見て、本など全く読まなかったし、親もそれを注意することはなかった。学校では注意力散漫だと担任の先生からはいつも注意を受けていた)
テレビを子供に見せすぎれば、文字からイメージする力が養われないだけではなく、集中力も散漫になってしまうので、親は子供がだらだらとテレビを見ることを止めさせるべきである。また、テレビを見ることで語彙は増えていくけれど、見る番組によって語彙の種類に偏りが出てくるため、見る番組にも注意を払う必要があると思う。(ただし、あまり「あれもだめ、これもだめ」と潔癖に育ててしまうと、世間知らずな子になってしまうのでバランスにも注意して欲しい)
[読解力のある子は耳がいい]
勿論ここでいう耳がいいというのは聴力の問題ではない。読解力とは目で見た平坦な文章を脳でイメージ化させることであり、これは耳で平坦な音を脳でイメージ化させることと同じことだ。だから、読解力のある子は先生の話をしっかりと聞いて、先生の指示通りに行動することが出来るのだ。これは頭の善し悪しではなくやはり訓練であると筆者は思っている。
では、耳を鍛えるのにはどうしたらよいだろうか。
まず、大人が子供にしっかりとした言葉で話しかけること。
筆者の経験上、子供の読解力と親の話し方は深いところで繋がっているように思える。面談などで親と話すとそれは顕著である。大半の「賢い子」の親は理路整然と話をするからだ。だから、子供の読解力を高めたいのなら親が子供に丁寧に話しかけることである。そして、同時に子供から丁寧に返答させることである。
子供を子供のように扱っていては子供は成長しない。子供に対してなぜそう思うのかなど理論的に話すように家庭で訓練することにより読解力は高まるはずだ。
しかし、そんな風に理路整然と子供とはなしをするなんて難しいと考える方もいるだろう。そんな方には「読み聞かせ」をおすすめしている。読書をすることで読解力が向上するのは当たり前のことだけれど、この物語を読み聞かせるのも耳を鍛えるという意味で非常に有効だからだ。勿論、親が子供に読み聞かせをしてもよいのだけれど、最近は「amazonのaudible」というアプリも存在している。「児童書」と打ち込めば千冊以上ヒットするのだ。(ただし、アダルトもあるので管理は必要)
audibleを大人が利用するのは勿論良いことなのだけれど、筆者はこれが子供の読解力向上に大きく役立つものだと考えている。ぜひ、試してみて欲しい。
[まとめ]
読解力とは、平坦な文字の羅列を頭で立体的にイメージできる力を指している。
テレビは語彙力を増やすのには良い
見るテレビ番組によって語彙の種類が変わるから見るテレビは選ぶべき
テレビは映像が付いているので見過ぎることは読解力の低下に繋がる
テレビを見過ぎることで集中力は低下する
聴く力とは、ただの音を頭で立体的にイメージする力なので、読解力と通じるところがある
聴く力のある子は読解力がある
子供と論理的な話をすることで子供の耳は鍛えられる
子供の耳を鍛えるために「読み聞かせ」をする。その際にamazonのaudibleは非常に有効
「5行以上の文が読めない日本人は全体の5割」などという説が本当かどうかはわからないけれど、体感として文章を読める子と読めない子の差が大きくなってきているのは確かだと思う。その理由は、映像文化が日々色濃くなってきているからだと筆者は推測している。確かに映像は便利であるけれど、映像は想像する力を奪う。そのことを軽視するのはとても危険だというのが筆者の思いである。
読解力のある子供を育てるために何が出来るかを考えるのは大人の役目だ。本日の記事を少しでも参考にしていただけたら幸いだ。
結局読解力とは平面にかかれた文字から立体的なイメージを持てるかどうかにかかっているのだ。だから「ある日、おじいさんが山に芝刈りに行き、おばあさんが川に洗濯に行った」はすんなり読めるけれど「カントの素晴らしさは、真善美の問題を原理から考え直し、カントなりの解答を導き出したところである」のような文章はすんなり読めないのだ。
つまり、読解力の差はこの平坦な文字を立体で頭に描ける領域の差と置き換えることができる。そして、最近はこの領域の狭い子供が非常に多いように思えるのだ。
本日は、子供の読解力をあげるために実践して欲しいことを国語が苦手だった筆者の反省も踏まえて紹介したいと思う。
[テレビばかりを見ている子の読解力は低い]
テレビを見ることで語彙力が増えることは間違いがない。もちろん、どういう種類の番組を見るかで当然語彙の種類は変わってくるけれど、言葉をたくさん知っているということは文章を読む上でとても大切なことだ。
しかし、テレビは言葉と一緒に映像がついている。映像がついているから語彙力が増えるという側面は確かにあるのだけれど、この映像のついていることがイメージ力の成長を妨げているのだ。
またテレビは集中して話を追って行かなくても、映像がついているからなんとなく話の帳尻が合ってしまう。ところが小説ならばこうはいかない。違うことを考えながらぼんやり読み進めてしまったら、数ページ進んだところで「あれ?どうしてこうなったんだっけ?」などと混乱してしまうことだろう。だからテレビばかりを見ている子の集中力は散漫であるようにも思える。(自分の子供時代のことを含めて書いている。筆者も子供の頃はテレビばかり見て、本など全く読まなかったし、親もそれを注意することはなかった。学校では注意力散漫だと担任の先生からはいつも注意を受けていた)
テレビを子供に見せすぎれば、文字からイメージする力が養われないだけではなく、集中力も散漫になってしまうので、親は子供がだらだらとテレビを見ることを止めさせるべきである。また、テレビを見ることで語彙は増えていくけれど、見る番組によって語彙の種類に偏りが出てくるため、見る番組にも注意を払う必要があると思う。(ただし、あまり「あれもだめ、これもだめ」と潔癖に育ててしまうと、世間知らずな子になってしまうのでバランスにも注意して欲しい)
[読解力のある子は耳がいい]
勿論ここでいう耳がいいというのは聴力の問題ではない。読解力とは目で見た平坦な文章を脳でイメージ化させることであり、これは耳で平坦な音を脳でイメージ化させることと同じことだ。だから、読解力のある子は先生の話をしっかりと聞いて、先生の指示通りに行動することが出来るのだ。これは頭の善し悪しではなくやはり訓練であると筆者は思っている。
では、耳を鍛えるのにはどうしたらよいだろうか。
まず、大人が子供にしっかりとした言葉で話しかけること。
筆者の経験上、子供の読解力と親の話し方は深いところで繋がっているように思える。面談などで親と話すとそれは顕著である。大半の「賢い子」の親は理路整然と話をするからだ。だから、子供の読解力を高めたいのなら親が子供に丁寧に話しかけることである。そして、同時に子供から丁寧に返答させることである。
子供を子供のように扱っていては子供は成長しない。子供に対してなぜそう思うのかなど理論的に話すように家庭で訓練することにより読解力は高まるはずだ。
しかし、そんな風に理路整然と子供とはなしをするなんて難しいと考える方もいるだろう。そんな方には「読み聞かせ」をおすすめしている。読書をすることで読解力が向上するのは当たり前のことだけれど、この物語を読み聞かせるのも耳を鍛えるという意味で非常に有効だからだ。勿論、親が子供に読み聞かせをしてもよいのだけれど、最近は「amazonのaudible」というアプリも存在している。「児童書」と打ち込めば千冊以上ヒットするのだ。(ただし、アダルトもあるので管理は必要)
audibleを大人が利用するのは勿論良いことなのだけれど、筆者はこれが子供の読解力向上に大きく役立つものだと考えている。ぜひ、試してみて欲しい。
[まとめ]
読解力とは、平坦な文字の羅列を頭で立体的にイメージできる力を指している。
テレビは語彙力を増やすのには良い
見るテレビ番組によって語彙の種類が変わるから見るテレビは選ぶべき
テレビは映像が付いているので見過ぎることは読解力の低下に繋がる
テレビを見過ぎることで集中力は低下する
聴く力とは、ただの音を頭で立体的にイメージする力なので、読解力と通じるところがある
聴く力のある子は読解力がある
子供と論理的な話をすることで子供の耳は鍛えられる
子供の耳を鍛えるために「読み聞かせ」をする。その際にamazonのaudibleは非常に有効
「5行以上の文が読めない日本人は全体の5割」などという説が本当かどうかはわからないけれど、体感として文章を読める子と読めない子の差が大きくなってきているのは確かだと思う。その理由は、映像文化が日々色濃くなってきているからだと筆者は推測している。確かに映像は便利であるけれど、映像は想像する力を奪う。そのことを軽視するのはとても危険だというのが筆者の思いである。
読解力のある子供を育てるために何が出来るかを考えるのは大人の役目だ。本日の記事を少しでも参考にしていただけたら幸いだ。
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