読書感想文の書き方
読書感想文の書けない小学生や中学生が本当に多い。
そこで今日は本気で小学生の気持ちになり、原稿用紙2枚分程度(800文字)を意識した読書感想文を書いてみた。小学生の読書感想文の書き方として参考にしてもらえたら嬉しい。
『キッチン』吉本ばなな
桜井みかげはキッチンが大好きだ。きれいなキッチンだって汚いキッチンだって大好きだ。僕はリビングでお笑い番組を見る方がもっと面白いと思うけど、キッチンで一生懸命家族の為に料理を作る母が大好きだから、何となくみかげがキッチンを好きだという気持ちも分かる気がする。
僕の家は父と母と弟の4人家族だ。父はいつも仕事が忙しくて僕が起きる前に家を出て行ってしまい、夜はいつも僕が寝た後に帰ってくる。だから普段はあまり父と顔を合わせることはない。母は近所のスーパーで週に4日くらい働いて、夕方5時ごろになると家に帰ってきて僕たちの夕食を作ってくれる。弟と2人で過ごしているときは何となくさびしいけれど、母が帰ってきてキッチンから包丁のトントントンという音や何かを煮込むグツグツグツという音が聞こえてくると僕はとても安心する。ずっと祖母と2人で暮らしてきたみかげも僕と同じように安心感が欲しかったのだと思う。そしてキッチンがやっぱり僕と同じように安心感を与えてくれる場所だったにちがいない。
2人でずっと仲良く暮らしていた祖母が突然亡くなってしまう。引っ越し先が決まらないままどうしようかと困っているところに同じ大学に通う雄一に助けられて、みかげは少しのあいだ雄一と雄一の母親と一緒に暮らすことになる。大好きだった祖母が死んでしまい悲しくて仕方がないみかげだったが2人の優しさのおかげで少しずつ元気を取り戻していった。ある日、雄一のお母さんは「人生は本当にいっぺん絶望しないと、本当に捨てられないのは自分のどこなのかをわからないと、本当に楽しいことがなにかわからないうちに大きくなってしまう」とみかげにアドバイスをする。「わかる気がするわ」とみかげが返事をする。僕がこの本のなかで一番好きな場面だ。僕はみかげほど絶望するようなことはまだ体験してはいないけれど僕にとって大切なものは何かをしっかりと考えてそれを大切にしていきたいと思った。
まとめ
・ストーリーの説明は最小限にする。
・自分の体験を織り交ぜると書きやすい。ただし、本の内容と必ず絡ませること
・こまごまとしたことは書かない。(理屈っぽくならない)
・作文は足し算ではなく引き算を意識する(いかにシンプルにするかを意識する)
・自分の気に入った場面やセリフを原稿用紙2枚分のボリュームなら1つ書いてそれに対する自分の意見を書くと書きやすい。(ただし、何個も書くと文章のリズムが悪くなるのでNG)
・下書きを何度も書くこと(絶対にすぐに清書しないこと)
「冬の夜」
火鉢のそばで猫が眠つてゐる。電灯が一室をすみからすみまでてらしてゐる。けいおう病院から犬の吠えるのがよくきこえる。おぢいさまが、「けふはどうも寒くてならんわ」とおつしやつた。
冬至の空はすみのやうにくろい。今は七時だといふのにこんなにくらい。
弟が、「こんなに暗らくつちやつまんないや」といつた。
これは三島由紀夫氏が8歳のときに書いた作文である。
上記の作文をイメージすると説明的な文章を避けられのではないだろうか。
仕事で小学生や中学生の作文を読む機会が多いが、最初から最後までただの説明書になっている感想文は珍しくない。説明的な文章にならないようにしようと意識するだけでだいぶ変わると筆者は思っている。
少し参考にしてみて下さい。
そこで今日は本気で小学生の気持ちになり、原稿用紙2枚分程度(800文字)を意識した読書感想文を書いてみた。小学生の読書感想文の書き方として参考にしてもらえたら嬉しい。
『キッチン』吉本ばなな
桜井みかげはキッチンが大好きだ。きれいなキッチンだって汚いキッチンだって大好きだ。僕はリビングでお笑い番組を見る方がもっと面白いと思うけど、キッチンで一生懸命家族の為に料理を作る母が大好きだから、何となくみかげがキッチンを好きだという気持ちも分かる気がする。
僕の家は父と母と弟の4人家族だ。父はいつも仕事が忙しくて僕が起きる前に家を出て行ってしまい、夜はいつも僕が寝た後に帰ってくる。だから普段はあまり父と顔を合わせることはない。母は近所のスーパーで週に4日くらい働いて、夕方5時ごろになると家に帰ってきて僕たちの夕食を作ってくれる。弟と2人で過ごしているときは何となくさびしいけれど、母が帰ってきてキッチンから包丁のトントントンという音や何かを煮込むグツグツグツという音が聞こえてくると僕はとても安心する。ずっと祖母と2人で暮らしてきたみかげも僕と同じように安心感が欲しかったのだと思う。そしてキッチンがやっぱり僕と同じように安心感を与えてくれる場所だったにちがいない。
2人でずっと仲良く暮らしていた祖母が突然亡くなってしまう。引っ越し先が決まらないままどうしようかと困っているところに同じ大学に通う雄一に助けられて、みかげは少しのあいだ雄一と雄一の母親と一緒に暮らすことになる。大好きだった祖母が死んでしまい悲しくて仕方がないみかげだったが2人の優しさのおかげで少しずつ元気を取り戻していった。ある日、雄一のお母さんは「人生は本当にいっぺん絶望しないと、本当に捨てられないのは自分のどこなのかをわからないと、本当に楽しいことがなにかわからないうちに大きくなってしまう」とみかげにアドバイスをする。「わかる気がするわ」とみかげが返事をする。僕がこの本のなかで一番好きな場面だ。僕はみかげほど絶望するようなことはまだ体験してはいないけれど僕にとって大切なものは何かをしっかりと考えてそれを大切にしていきたいと思った。
まとめ
・ストーリーの説明は最小限にする。
・自分の体験を織り交ぜると書きやすい。ただし、本の内容と必ず絡ませること
・こまごまとしたことは書かない。(理屈っぽくならない)
・作文は足し算ではなく引き算を意識する(いかにシンプルにするかを意識する)
・自分の気に入った場面やセリフを原稿用紙2枚分のボリュームなら1つ書いてそれに対する自分の意見を書くと書きやすい。(ただし、何個も書くと文章のリズムが悪くなるのでNG)
・下書きを何度も書くこと(絶対にすぐに清書しないこと)
「冬の夜」
火鉢のそばで猫が眠つてゐる。電灯が一室をすみからすみまでてらしてゐる。けいおう病院から犬の吠えるのがよくきこえる。おぢいさまが、「けふはどうも寒くてならんわ」とおつしやつた。
冬至の空はすみのやうにくろい。今は七時だといふのにこんなにくらい。
弟が、「こんなに暗らくつちやつまんないや」といつた。
これは三島由紀夫氏が8歳のときに書いた作文である。
上記の作文をイメージすると説明的な文章を避けられのではないだろうか。
仕事で小学生や中学生の作文を読む機会が多いが、最初から最後までただの説明書になっている感想文は珍しくない。説明的な文章にならないようにしようと意識するだけでだいぶ変わると筆者は思っている。
少し参考にしてみて下さい。
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